「HITOTSU学と孫子の兵法の世界」第1回

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2009年、HITOTSU学講座の新シリーズは、「HITOTSU学と孫子の兵法の世界」。
2500年前の春秋戦国時代に書かれたとされる中国古典の兵法書は、21世紀の現代を生きる私達に、一体どんな智慧を気づかせてくれるのでしょうか?

 新シリーズの第一回目となる今回は、まず最初に、なぜ今、孫子の兵法を取り上げるのか、HITOTSU学の観点から見て、今の時代に孫子の兵法を学びマスターすることの意味を、歴史の流れの全体像に位置づけて理解して行きました。

 
中国大陸で諸国が別れて国と国どうしが戦争していた昔、軍隊をもって戦う「戦場」において、戦争に勝つか負けるかは、自国と自国の全ての民が生きるか死ぬかの、まさに生死をかけた一大勝負でした。
そのような時代背景の中、戦場での勝利を獲得するために孫子によってまとめられた全13篇の孫子の兵法ですが、そこではただ単に戦争に勝つための方法論としての戦略戦術を超えて、人間にとって普遍的な深い洞察と法則性に満ちた戦いのことわりが書かれています。
だからこそ、時代を経て多くの人に読み継がれてきた孫子の兵法ですが、資本主義社会の経済戦争の中では、軍隊にかわって企業が、戦場にかわって市場が、社会を行きぬくための競争、戦いの場となりました。
多くの経済人やビジネスマンの愛読書として実践的に活用もされている孫子の兵法を、HITOTSU学ではさらに、個人個人の意識空間、人間の心の戦場、「心場」に置き換え、独自の解析によって、孫子の兵法の現代的な実践的理解と活用法をお伝えしていきます。

企業も軍隊もひとりひとりの人間の集団組織ですから、根本的には、人間一人の心の法則、心の仕組み、心のメカニズムを深く理解することから、すべての組織運営や組織間競争にも共通した原理をあてはめ、応用することが出来ます。
特に、共産主義に続き自由主義経済、金融資本主義経済が破綻を迎えた今日、より本質的な観点から、新しい時代の方向性を提示していくことが求められます。
今からの時代を生きる人間の心と、その人たちが営む経済活動の中で、どのような新しい経済発展モデルを構築して行けばよいのか、孫子の兵法の解析を通して、深く広く様々な気づきを皆さんと共有していきたいと思います。

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第一回目の今回は、全13篇のうち、第一、計篇の内容をお伝えして行きました。孫子の兵法全体を理解する上で最も要となるのが、この計篇の内容といえます。
特に、冒頭の五事(道、天、地、将、法)を深く知ることが大切ですが、計篇全体を通してのポイントは、戦争をする前段階として、「計ること」の意味と価値、そして計るための判断基準となるものを孫子は提示しています。
一般的な計篇の解析をお伝えした後で、盧さんから説明があった計篇のポイントは、人間が全ての物事を計る際の判断基準になるものが、そもそもとても不完全で異質なものばかりであるという、人間が「計ること」自体の問題でした。

HITOTSU学の観点で言えば、物事を認識し判断する人間の「計る」作業は、人間脳5感覚の不完全性と観点の異質性、マインドームの問題によって、そもそも計ることそのものに根本的な問題と限界を抱えていると言えます。
人間の不完全な判断基準の次元を超えて、全ての現象を生み出す究極の本質ひとつの観点を得ることが出来るかどうか、認識の次元上昇によって、全ての存在と変化を理解する究極の判断基準を得ることが出来るかどうか、それが決定的に重要になります。それは、計篇の内容でいえば、五事の第一、「道」を悟り知ることが出来るかどうかに全てがかかっているという意味でもあります。

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「道」によって見る観点、次元上昇したHITOTSUのイメージから深く孫子の兵法を解析して行く講座の初回として、ご来場の皆さんにも、今までの孫子の理解とは全く異なる面白さを感じていただけたのではないでしょうか。

次回以降、シリーズでより深く解析して行くHITOTSU学と孫子の兵法の世界、各回ごとの単発のご参加でも大丈夫ですので、今後ともぜひ皆さんご来場下さい。
21世紀を生きていく智慧を、多くの方と共有していければと思います。ご来場の皆さん、どうもありがとうございました。